朝起きると目の前には百田くんがいて、規則的な寝息を僕の横で立てていた。記憶がない。何故、百田くんは僕の隣で寝ているんだ?昨日眠るとき、僕はちゃんと自分のベッドでひとりで眠りに落ちたはずだった。そもそも百田くんとこんな風に揃って眠るような関係じゃないのに。
「ん」
小さく彼が呻いて、その瞼が震える。まだぼんやりした頭のまま少しずつそこが持ち上がっていくのをただ見つめていた。まずい、といちおう分かってはいるけど朝の自分の体はうまく融通がきかない。百田くんの目は眠たげに薄く開き、僕を認めると目尻をほどいた。
「はえーな」


まじで記憶ないな