3話後
まどかちゃん魔法少女化
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マミさんマミさん好きですマミさん大好きですマミさん。私の初恋はあなたに持ってかれちゃいました。えへへ、中学2年生でまだ恋も知らなかったなんて子供っぽいでしょう?さやかちゃんにもよく言われるんです、まどかはまだまだお子様だなーって。私も小さい頃から恋を知ってたさやかちゃんがたまにすごく大人びて見えたりして、恋っていいなあって思ってたりしたんです。恋に恋してるって、私みたいなののことを言うんですね。でも、まさか女の人を好きになるだなんて思ってもみませんでした。もっと普通に、クラスメートの男の子たちに恋するのかなってぼんやり考えてたんですけど、私が初恋の相手に選んだのはマミさんでした。それくらい素敵だったんです、マミさんが。綺麗で優雅で強くてかっこよくて、でもほんとうは弱くて脆いところに惹かれちゃいました。ああこの人の傍にいたいって、心からそんなことを思ったのは初めてでした。マミさんに名前を呼ばれるたびに恥ずかしくて、でも嬉しくて。マミさんと目が合ったら顔が真っ赤になりました。いつか、まどかって呼んでほしいなって、ずっと思ってたんですよ?鹿目さん、じゃもの足りませんでした。私は、マミさんって呼んでるのに。ねえマミさん、私ね、魔法少女になりました。あなたみたいにたくさんの人たちを救いたくて、キュゥべえに契約してもらったんです。今なら、私のこと名前で呼んでくれますか?マミさん、マミさん、好きです。大好きです。もっと話したかったし、もっとマミさんの笑顔が見たかったんです。そして、ふられてもいいから、告白したかったです。ちゃんと好きですって、面と向かって言いたかったです。マミさん、マミさん。ごめんなさい、私やっぱり弱い子だ。涙なんて枯れ尽きたと思ってたのに、まだ溢れてきちゃいます。泣き虫でごめんなさい、マミさん。好きです。

「マミさん」

あなたが残したこの部屋と、もう使われないティーカップが今でも愛しいんです。カップの縁に唇を寄せても温もりなんて返ってこないけれど、思い出にすがりつくことは止められません。間接キスですね、なんて言って一人で笑うのももう何度目だったか忘れちゃいました。ああ今日も私は変わらずあなたが大好きです。初恋は実らないって言葉を現在進行形で実感しているんです。マミさん好きです、大好きです。