宇宙人によく似てるらしいけど中身はすっごい人間っぽい僕の初めての友達は、赤い髪をひらひらさせて僕を愛してるって言った。僕は、そんな言葉知らなかった。初めて僕から見たユキの宇宙人みたいなところを見つけた。言語が違うのかも。それとも交信失敗かな?びびび、びびび。アンテナはちゃんとぴーんって立ってるのにね。ミラクルミラクル、くるくる回る僕のしこーかいろをユキはうまく受信できたのかな、なんだかあたふた慌てだして「やっぱ気持ち悪いよな」って言ってる。気持ち悪い、きもちわるい?違う、ユキ。そうじゃなくて、僕わかんないんだよ。愛してるってなんなんだろう、なんでユキ、僕に愛してるって言うんだろう?頭ぐるぐるしちゃって目も回ってきちゃったからユキに訊いてみることにした。ねえ、愛してるってなに?僕それわかんない。って。そしたらユキは突然顔を髪の毛とおんなじくらい真っ赤にして、えーとかあーとかうーんとか言い始める。ユキもわかんないのかな?愛してるってすっごく難しい言葉なのかな?うー、僕難しいこと考えるの苦手だ。わーってなっちゃうよ。

「愛してるっていうのはな、その、すっごく大切なひとに言う、ええと、特別な言葉なんだ」
「そうなの?」
「う、うん」

なんだ、そうなんだ。じゃあ難しいことなんてなんにもないんだね。愛してるーって、ステキな言葉なんだ。僕はなんだか胸がぽかぽかして、顔がにこにこになった。こんな気持ちになれるって幸せだなあ。愛してるっていい言葉!

「じゃあね、僕もユキ愛してる!すっごい愛してるー!いえーい!」
「なっ…!」

愛してる愛してるーって何回も言ってたら、ユキがまたオコゼになっちゃった。なんで?


ちょっと前のやつ