拝啓アルヴィンへ。お元気ですか?わたしは相変わらず元気です。前置きに書けることもないのでさっそく本題に入るね。実はわたし今度ひとりでエレンピオスに長期旅行することになったんだ!アルヴィンはいま仕事でエレンピオスにいることが多いって前の手紙に書いてたよね?もしかしたらそっちで会うかもしれないね。わたしのこと見かけたらちゃんと声かけてね!

とりあえずの行き先はトリグラフだと手紙には記されていたので、俺は自分でも驚くような素早さで荷物をまとめ汽車へ乗り込み一直線にそこへと向かった。ああユルゲンス、トリグラフの近くでの仕事に俺を配属してくれてありがとう。仕事仲間に勝手な感謝の意を述べ、車窓から見える愛着の根付いた街に想いを馳せる。ああ、もうすぐ到着だ。
あいつももうガキという一言で頭を押さえるには手が足らないくらいの年頃だとは思うけれど、正直俺の視界に映るレイアはまだ子供という括りの中の一端であるのだ。だかららしくないことは重々承知だが妙に不安を覚えてしまう。性格上空回りや無茶をしやすい娘だから特にだ。


供養