俺が彼に初めて出会ったとき。
自分の二酸化炭素で埋め尽くされて、呼吸もままならないほど息苦しかった俺の世界に、酸素が生まれた。呼吸をするには充分の、有り余るほどたくさんの酸素。俺はそれに縋るように、大きく大きく大気を吸った。目を閉じて、深呼吸を3回繰り返す。そして瞼を持ち上げたら、世界のすべてが変わっていた。酸素に満ち足りた世界と、同じ酸素を共有する、たくさんの仲間たちが目の前に存在していた。行き止まりだったはずの足元には、道が拓かれていた。
君の言葉はまるで酸素みたいだ、そう言うと彼は困ったように眉を下げて『どういうことだ?』と俺に言った。無意識にみんなを生かす君が、ますます好きになる。でも、ごめんね円堂くん。君がどれだけ酸素を吐いてくれても、俺は二酸化炭素しか吐けないや。君に必要とされない物質しか、吐き出すことができない。ああ、不甲斐ないね俺は。今日も君に、一方的に生かされている。君は宇宙人にまで酸素を与えるっていうのにね。東京なんて1首都だけになんて留まらずに、北へ南へ、果てには宇宙にまで人が生きるための気体を持ちこむような君に、俺は本当に不釣り合いだ。どれだけ多くの人間を救ってるか、きっと自覚してないんだろうなあ。
サイトに置いてるやつの失敗版
あああ、めんどくさい!めんどくさい!
同性に対して希有な感情寄せられて戸惑ってる君の気持ちに配慮して遠慮して僕の気持ち押し込めて抑えてずっとずっとずっとずっと我慢してなくちゃいけないこの状況がとにかくやたらと死ぬほどめんどくさい!読点打つのも!めん!どく!さい!
ああもういっそ押し倒して乗っかって既成事実作っちゃおうかなあ!あれ?その場合僕が入れられる側になるのかなあ?もういいよ!それでもいいよ!あああめんどくさい!もう!バカ!やだ!好きって言ってよ!それか嫌いって言ってよ!どっちつかずなこの状況がめんどくさい通り越して辛いの!わかんないかなあ!?
ああもう僕は僕がめんどくさいよ!君なんて大嫌い!になれれば楽なのにね!