スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

小ネタ詰め

・大逆転

「りっぱなぼく、ゆるましりませんかっ」驚くほど小さいぼくがこっちを見上げながらそう話す。ぼくは彼を抱きかかえ、ずいぶん広くなった船室の窓から海を見せてやった。「ぼくも探しているんだけど見当たらないんだ。まだどこかにいる気がしてならないのに」小さなぼくは不思議そうに首を傾げている。
(龍ノ介とゆるのすけ)

「ボス、これから何処に行くの?」「パリだ。知ってるか?」「…どこ?」「フランスだよ」それっきりボスは黙ってしまった。船の中の窓の外を見つめながら考え事してるみたい。「アイリスたちには次いつ会えるかな」「すぐ会える」「本当に?」ああ、って言ってほしかったのにボスは黙ったままだった。
(グレグソンとジーナ/フランス行き成功ルート)

花屋の前で立ち止まる彼は一輪の花をじっと見つめている。ボクはすぐには声はかけない、なぜなら全てお見通しだからだ。アヤメといったか、キミの妻は。英語で何というかを知らないほど名探偵は無知ではない。美しい花だね。そう呟くのは胸中だけだ。数秒の後、ボクは無知のふりをして彼の名を呼んだ。
(ホームズとミコトバ)

ある日、ホームズが女になった。言葉どおりの意味だ。もちろんどうしてそうなったのかと尋ねたが返ってくるのは専門外の科学知識ばかりで(むしろ専門にしている人間がいるのかと思うほど聞いたことがない単語ばかりで)、医者としての尽力はおそらく困難だと言えた。「まあ、じきに戻るだろう」安心したまえ、そう言って彼は笑ったので、一旦は彼を信じることにする。というかそれ以外にどう対処することもできなかった。「しかしどうにも落ち着かないな、無いものがあってあるものが無いというのは」「それは、まあ。そうでしょうね」「特に胸なんて猛烈に窮屈だ」「まあ…そうでしょうね」
(ホームズ♀とミコトバ)

ある日突然主席判事から預けられたこの妙な猫、一度も鳴かなければ誰か他人に懐くことも全くと言っていい程になかった。私自身も犬と蝙蝠以外の動物には疎く扱いがいまいちわからない。目が合うと逸らされるので、少なくとも好かれてはいないようだった。「あ、それ違うの。むしろ好かれてるなんじゃないかな、死神くん」ティーパーティーを開くから来てほしい、と私を誘った少女に流れでこの話をすると、彼女はその怜悧な瞳を湛えてハッキリとそう言った。「……好かれている?」「ワガハイもあたしと目が合うと逸らすんだけどねー。猫を研究してる人の論文を読んでみたら、それは嫌いだから逸らしてるんじゃなくて『この人は敵じゃない』って認識してるから目を逸らすんだって。つまり仲間って思われてるってことなの」よかったね死神くん。そう言って彼女は私にニコリと微笑んだ。その表情の眩しさを何となく正面から受け止めきれず目を逸らす。嫌われてはいない、果たして本当だろうか。考えながら一口嗜んだハーブティーは常よりも美味に感じられた。
(バンジークスとにゃめん)


・その他

「どういうつもりだね?」突然ベッドに押し倒された信さんは、まず最初に驚いた顔で俺を見上げた。しかしすぐに得意のふてぶてしい笑みを浮かべてこちらに微笑む。ずっとあなたが好きでした。そう言いながらズボンのジッパーを下げれば、彼の口角はさらに持ち上がった。額には僅かに汗が滲んでいる。
(逆検2/俺×信さん夢小説(?))

「ルドガーお前セックスのときにユリウスって呼ぶのやめてくれないか…胃が……」「え!?ご、ごめん家族サービスのつもりだった…………」「斬新だな…」
(TOX2/ユリルド)

「了ちゃん好きな子いる?」「番か?いない」「?えっと、違うよ」「なら何だ。恋というやつか。あれは非効率だ。興味がない」「でも好きな子いると楽しいよ」「…お前にはいるのか」「へへ」いるのか、誰だ。問い詰めても答えなかった。相手を殺してやりたいと思ったが何故そう思うかわからなかった。
(クラデビ/明と了)
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2018年01月 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
アーカイブ