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小ネタ詰め

「ご飯まだかなあ」「もー、パパ!ご飯なら一昨日食べたでしょ!」「ああそうだっけ」「みぬきちゃん!毎日食べさせてあげて!」
(成王みぬ/コピペネタ)

引き出しの多い子だとは思っていたが、まさかまだ出てくるとは予想もしていなかった。今夜世界最大級の驚愕を乗せて宝石が鮮やかに降り落ちる。彼女はただの女の子だ。そんなのわかっているつもりだった。つもりだったのに、彼女の目からは宝石がやまない。「オドロキさんの、ばか」
(王泥喜とみぬき)

「大丈夫だよ」なんにもわかってないと思う。オドロキさんの言う大丈夫って、つまりどういう意味なんですか?目を見てくれないあなたのことを素直に好きだとは言いたくない。あなたがその分厚い膜を破ってくれるなら、宝石だってなんだって出してみせますよ。魔術師をなめないで!
(王泥喜とみぬき2)

「え?僕の好きな子がどんな子かって?えーっと、眼鏡かけてて元陸上部で真面目でちょっとバカな子だよ!」「(誰だろう…)」「…ほらバカでしょ〜?」
(渚怜)

削り取られた不変を前に覚えたのは目眩だった。過去の羨望が音を立てて死んでいく。見えざる支配者、愛の果て、今日の晩飯、初恋の彼女。全部を繋ぎあわせてできたようなそいつの第一声を聞いた俺は、ああ、こいつかわいい、と世界一場違いなことを思った。「久しぶり」
(ジュアルジュ/見定めろ世界)

分史世界で弟を殺したことが何度かある。血を流し呻く弟達の苦しみは、間違いなく俺が生み出したものだった。これは本物の弟じゃあない。脳内でそんな言葉がリピートする中、耳が拾うのはいつもここの弟達が口を揃えて紡ぐ言葉。それを聞くたび、俺はもう、わからなくなる。「…やっぱり」
(クルスニク兄弟)

「会長は可愛らしいお方だと思います」ひゅう、と吹いた風がボクとキリの髪を揺らした。普段通り仏頂面のキリは、やはり普段通り両の目で真っ直ぐボクを見てくる。何を言っているんだこの男は、と思った。そんなの、お前のほうが可愛いに決まっているのに。世界は緩やかに静止する。
(キリ椿/とりこ)

「あたしなるほどくんがトノサマンだったら絶対結婚してた」「うーん、ハードル高いね」
(なるまよ)

「ここから出ちゃだめだからね。愛してるよ」そうほざいて柔い光は俺の目元にくちづける。ああ見つめる瞳のなんとくすんだことか。大嫌いだよとささやきかけてやりたかったが、あいにく俺の偶像崇拝はまだ死んではいなかった。縛られた両手が痛い。愛してるよ。嘘に決まってんだろ。
(ジュアル/幽閉)

「レイアちゃん結婚してください」「かまわんよ」
(アルレイ)

「ぼくを抱かせてやるよ。せいぜい一生をかけてぼくに感謝するんだな」渦巻く脳細胞の片隅でそんな声を拾った。自分が裸になっていくのを意識の表面で理解する。ああぼくはこのまま彼を抱いてしまうのだろうか。嫌だなあ。せめて「ずっとこうしたかった」ぐらい言ってくれたなら、……。
(ジョナディオ)

「ぼくたちに似合う風景なんてなんにもないじゃあないか」「うん、そうだね。君の言うとおりだ。ぼくたちに似合うものなんて何もない…」でもひとつだけ、似合うものがあるではないかと。そう口にするのはやめておいた。彼は小綺麗な言葉をひどく嫌ったし、ぼくだってそこまで言葉の力というものを信じられてはいなかったのだ。波打ち際に寄せる光がぼくたちの沈黙をより濃いものにしている。
(ジョナディオ)

どんだけ願っても目ぇ凝らしても会えないし見えないぜ、と胸中で呟くと、わかってるのにねとあいつはひとりでに呟いた。泣いてはいなかった。命拾いしたな、俺。
(七夕ジュアル)

僕とココあそこ渡って星に帰る、と1年前のハルが指差した空の川が優しく世界に顔を見せている。ほんとにあそこ経由で帰ったんだろうか。疑心を秘めつつひらひらと川に手を振ると、星がきらりと瞬いた、ような気がした。どうやら宇宙人は嘘をつかないらしい。
(七夕ユキハル)

「会長」「…うん」今日も伝えられずに終わると思っていた。しかし会長はいつもとは違った様子で微笑んで、俺に小さく頷いたのだ。全部わかっているかのように 。神様のようだ、と一瞬思い至り、すぐにそんな自分の思考を馬鹿馬鹿しく思った。このお方を神ごときと比べられるわけがないだろう。
(キリ椿)

ある年、上司から縁談を持ちかけられた。お相手はそこそこに家柄も良く容姿も申し分のない淑やかな女性だ。上司や彼女のご両親など数人に見守られながらの見合いの席で、はにかむ彼女は最初にこう質問を投げた。「山田さん、ご趣味は?」「ああ、お恥ずかしいんですが、強いて言うなら片想いですね」この俺の回答は誰も予想だにしていなかったらしく、面白い方だと大いにうけた。上司は親指を立てている。俺は照れを隠さずターバン越しに頭を掻いて、はは、と浮ついたように笑った。「本当にこの趣味には自分でも手を焼いていますよ。もう男の子が好きで好きで」これには俺ひとりが大いにうけた。
(ショタコンアガルカール/青い花パロ)

もう、とジュードは笑みながら言うのだ。腹には俺が突き立てた槍が深々と刺さっている。自身の希望の死を目の底に留めているくせして、ジュードは俺の瞳に視線でキスをした。唇をさする指先が弱々しい。ひどく陳腐な台詞を吐きたいと心から思った。「血、でちゃってるよ」
(ジュルド/噛みしめた口唇)

「ルドガー」裾を握っただけでわかってくれるはずがない。彼はミラじゃないのだから。けれど口に出すにはどうにも場違いで、言葉に内包させた本来の意味が変化してしまうような気がした。どうしたんだよと彼は言う。なんでもないと僕は笑った。これが間違いだったのだ。
(ジュルド/伝えられなくて)

夢だと思い込む他に生きる術がない。だって空に赤ん坊が浮いているのである。泣かないのがまた気味が悪かった。しかしあれはいったい誰の子なんだ。…ああ、俺の子か!「兄さん、ずっと一緒にいような」「そんなことできると思ってるのか」「兄さんらしくないこと言うなよ」
(クルスニク兄弟/赤い月)


最後の3つは診断メーカーさん(shindanmaker.com/154869)にお題お借りしました

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