時間ですよ、優しくそう告げた彼を俺はきっと知っていた。俺より少し長い、純白の髪を愛でたことだってきっとあった。美しく歪む唇にキスを落としたことだってあったはずなのだ。彼は、すらりと伸びた手を俺に差し伸べて、にこやかに微笑む。その手をとったら、俺はどこに連れられるのか。君に連れて行かれた場所で、俺はきちんと君のことを思い出せるのか。どうしてだか、怖くて訊くことができなかった。それを訊いてしまったら、俺の旅路はここで終わってしまうような気がして。まだ終わるわけにはいかない、俺にはたどり着かなければならない場所があるらしいから。

「さあ早く。きっとあなたの大切な人たちも待ちくたびれていますよ」

そうか、この先に、俺の大切な人たちが待っているのか。それなら急がなきゃならない。でも、俺にはきっと、君だって大切だったはずだ。俺を送り届けたあと、いったい君はどこへ行くんだ。またこうして、会えるのか。

「会えますよ、必ず。あなたが望まなくても、私たちは出会ってしまいます。ここで永遠のお別れができればあなたにとってそれは喜ばしいことなんでしょうけれど、何せ人間は欲深い。きっとまた、私たちは会ってしまいます」

もう会えないほうが幸せだなんて、どうしてそんな。だって君はこんなにも悲しそうな顔をしているのに。でも、君を抱きしめることさえ今はできない。やっぱり俺は君を思い出せないのだ。嫉妬深くて、健気で、誰よりも優しかったような気がする。君の性格はおぼろげに覚えているのに、肝心の名前はどうしても、思い出せなかった。

「さあ、急ぎましょう」

そう言って俺を急かす薄い赤は、なおも綻んでいた。もう少しここにいちゃあいけないか、と投げかけると、あなたはここにいてはいけませんよ、と目元で弧を描く。よく見ると、まつげが震えていた。ああ俺は早く行かなくてはいけないんだな、彼が泣いてしまう前に。白すぎる5本の指に手を差し出す。すると彼は数秒ほど動きを止めたあと、俺の手を強く握った。その感触を知ったとき、突如脳裏に浮かんだとある4文字。ああそうだ、やっと思い出した。きっとこれが君の名前だ。神様みたいに素敵で、たまに人間くさい、俺の大事な人の名前だ。君の名前は、きっと、

「また会いましょうね、イザナギさん」


旦那が6股とかしてる間もガソスタでひたすら旦那を待ち続ける嫁は健気すぎると思いましたイザナミちゃん好きだよおおおちゅっちゅぺろぺろ
外見的に男っぽかったから番長に彼って呼ばせたけど実際のところどうなんだろう ペルソナミちゃんには乳っぽいものがあるようなないような