19/09/25 21:49 (:花と潮)
まっているよ、でておいで



真珠を飲み込む夢を見た。

満月の夜、丸いとは言いがたいけど柔らかな形をした真珠を舌に乗せ、喉に滑り落としていく。
一瞬胸で留まって、腹の辺りで溶けたと思った時に目が覚めた。

(これは、そうか)

その足で検査薬を買いにいけば見事子供が出来ていた。

歪な真珠のようにふくれていく腹を見るたびにその夢を思い出す。

海から来た一人目は真珠のような子供なのだろう。





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海に向かう川に揺蕩うっていた。
朝が来ようとしている空は薄青く、見上げた先の木々も色濃くうつる。

一羽の鳥が飛び去って羽が落ちた。
黒く艶やかな羽はまた腹に落ちて溶けた瞬間、目が覚めた。

(彼のような子だろうか)

ふくふくと笑う娘のおとうと、とかけられる言葉を信じてみようと思う。





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朝日の昇り始めた砂浜にきらきらと桜貝が光る。
爪ほどの大きさのそれらがきらきらと朝日に光っては煌めき、なんとも綺麗だ。

きゅぁぁぁぁぁああああああ……………
きゅぃぃぃぃぃいいいいいい……………

鯨が二頭、大きく跳ねて鳴く。

(あれは、あの子達なのか彼らなのか)

どちらにせよ楽しそうにしているのだ、上の子達同様に可愛がられるだろう末の子の誕生を待ちわびることにした。





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真珠を孕む
微睡みに揺蕩う
寿ぎを唄う
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