Chaosなヘチマ、袋小路


プロジェクト第6弾 SOS遭難事件
2016.10.2 15:15

このブログを楽しみでご覧になられている方、ご無沙汰です。

怪奇事件風化抑止プロジェクト第6弾は「SOS遭難事件」を取り上げます。

1989年7月24日、北海道大雪山系融雪沢上流の湿原で行方不明の(黒岳から旭岳に向かう途中で消息を絶った)登山者(東京都出身の男性2人)の姿を探していた北海道警察所有ヘリコプター『ぎんれい1号』が登山ルートから外れた旭岳、南寄りの忠別川源流部で白樺(シラカバ)の倒木を積み上げて作られた「SOS」という文字を発見。

行方不明だった登山者2名はそこから2〜3q北で間もなく無事救助しました。

道警はSOSの文字もこの両名が作ったものとみて事情を聴いたところ、双方ともに「それについては知らない」と否定。そこから話は妙な方向へと転がっていきます。

道警は別にもう1名の遭難者がいたと検討づけ、翌日改めてヘリコプターを飛ばして調査を進めました。

結果、動物に噛まれた痕跡のある人骨の破片、そしてカセットテープレコーダーなどが見つかりました。

人骨は旭川医科大学で鑑定、骨の形状から当初は女性との診断がなされましたが
・収容された人骨の破片が1名分と思われること
・女性のものと見られる遺留品が見つからなかったこと
・そして後日北海道警察が再生したテープレコーダーに『助けを求める男性の声』が収録されていた事から不明者リストと照合、愛知県江南市の会社員男性(当時25歳)と特定されます。

このことが当時の捜査やマスコミに一時混乱をきたしました。

男女での入山説が流れ道警も再び調査しましたが、やはり人骨は最初の1人のみと判明します。
『ぎんれい1号』が発見したSOSの文字は一辺5m以上あり、数年前に撮影された空中写真にも写っていたことが確認されています。

文字は白樺の倒木3本以上が積み重ねて作られており、かなりの重労働だったと推測されています。
人骨化した男性が作ったものと思われますが、その体力で何故自力での移動、下山をしなかったのか、疑問が残ります。

カセットテープのケースにアニメキャラクター、「ミンキーモモ」の切り抜きを使用したり、レコードにアニメソングが入っていたことから遭難者はアニメファンとみられました。

そして、彼の手塚治虫代表作「鉄腕アトム」に月に漂着した倒木をSOSと並べるシーンがあり、遭難した男性はこれを真似たのではという話が広まり、注目されました。

遺留品のカセットテープレコーダーには遭難した男性と見られる人物の声で「がーけーのーうーえーでーみーうーごーきーとーれーずーエースーオーエースー(SOS)《以後略、全2分17秒、中断2回アリ》」と叫ぶ音声が不気味だと話題になりました。

身動きが取れないにも関わらず大きな倒木を運べたことの矛盾も残ります。



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